富士百景

こんにちは。


またしても現場の話題じゃないことを
最初にお断りしつつ、、のアップです。(笑)



堀川丸太町にあるモーネ工房というギャラリーがあるのですが
そこでやっている「たのしい切り紙展」を見に行きました。


モーネ工房さんは私のアンテナに引っかかる展覧会をよくされていて
無料だし、近いし、といいことだらけなのでよくのぞいてます。


今回のこの「たのしい切り紙展」は
ここを主宰されている井上由希子(グラフィック工芸家)さんが
ご自分のお父さんとお義母さんに切り紙を勧めて
それでできたものすごい数の切り紙が壁いっぱいにという趣向。



今回「老いのくらしを支えるたのしい切り紙」という本を出されて
その出版記念の展覧会だそうですが
その思いとできあがった切り紙はダイレクトに胸に響きました。


最初のきっかけを井上さんがつくって
それですっかり夢中になってしまった
お父さんとお義母さんの作品の展覧会ということらしい。



ソックスや靴のかたちを個性的な紙から切り取る
お義母さんのカラフルな切り紙も楽しくて好きだけど
特にお父さんの「富士百景」は心から好きだー!と思いました。


雑誌や新聞から富士山の胴体?の深い空色のところ、
頂上の雪が積もった白いところ
それから日の出の赤いところが切り取られ
組み立てられた富士山がずら〜っと並んで富士百景。


よくよく見ると
ときに切り取られた出典を彷彿とするような
キャッチの一文字が入っていたり
富士山の胴体に突然お星様がまたたいていたり
あるいは雲のところに判子で誰かの名前が入っていたり
一枚一枚見ていて飽きない。


初めてこの「富士百景」を知ったのは別の展覧会に行ったときの
ポートフォリオのファイルでしたが
そのときに「ぷぷぷ」と笑ったのも記憶に新しく
この展覧会を見に行く前も大体こんな感じかなーなんて想像してたんですが
その想像をかるく上回る不思議な迫力に胸一杯。


一言でいえば、こんなに邪気のない
エネルギーの塊はそうそうお目にかかれないと思います。


般若心経を何枚も何枚も写経して
それを並べた心の展覧会のようにも見えました。



そして、ここからはうちの話。


義両親の家をつくるときに
最初は事務所をくっつけるなんて発想は
二人の頭にはまったくなかったはずで
私たちが言い出して実現したことなんですが
井上さんみたいなこと、ちょっと考えてました。


事務所はいずれ手狭になって
私たちの事務所は外に出るかもしれないけれど
そのときはきっとこのスペースは
母屋にはあまりこもるところのないお義父さんの
気分転換の第二書斎になるかもしれないし
あるいはお義母さんが趣味のものを展示したり
場合によっては売ったりするような場になったらいいかな、
なーんてこと考えてまして。


今やその初心もうやむやにされそうな勢いですが(笑)
なんだかそんなこと思い出して
いろんな思いが重なって
元気がもらえたし、すごくいい展覧会だなーと思ったのでした。


お近くにお住まいの方でしたら、百聞は一見にしかず!
ぜひ行ってみてください。いいですよ。



今週、偶然にも自分の仕事の話を
学生さんの前でさせてもらえる機会を得て
今、どういうアプローチでまとめようか考えているんですが
このお話してもいいかなーと思ったりもしています。


人生いろいろなことがつながっていてつくづく不思議。



最後にお父さんの富士百景の一つを
上手にお正月飾りにされていたものをパチリ。
素敵でしょ。




私もちょっと元気になってもらえたらいいなと思っている
友達に書く手紙用に
富士山を少しお裾分けしてもらいました。
(一枚50円で販売で、義援金になるそうです)


うちの富士山たち、今日も元気です。