ソウルフル


こんにちは。
初夏かと思いきや、見事なフェイントでしたね。
今更ウールのセーターもないし
うーー寒い・・・!


先週頭に3日間のお休みをいただいていましたが
実は母と韓国に旅行に行ってました。
2泊3日だったので、あっという間でしたが
結婚してから初の実母との2人旅
かつ、わたしは何と海外8年ぶり!!ということで
とっても楽しい旅となりました。



母は昨年末に妹と別途韓国旅行してまして
半年後にまた行くってどんな好きやねん!ですが
妹と行ったときはフルパックツアーで
まわりが常に日本人+日本語だったのとうってかわり
私が連れ回すところはどこもかしこも地元の人+ハングルばかりで
新たな楽しみや発見があったみたいです。


ということで、内容の大半は母の前回のリベンジに重きを置きまして
1)布が買いたい
2)韓国の人が普通に食べているご飯を食べたい
3)NANTA(打楽器伝統音楽を現代的にアレンジしたミュージカル)
4)よもぎ蒸(←これは私が調子を崩していたのでリクエスト)
5)世界遺産の宮殿見たい→一番保存状態の良い昌徳宮を見に行く
6)私の米大学時代の韓国人の友達(梨花女子大で教えています)に会う
をテーマに、日本からしっかり予約も入れ、旅立ちました。



到着すると、台風並みの嵐!
日本も寒いが韓国はもっと寒かった!!
まずは、ホテルへの送迎が含まれている航空券だったので
行っても買うもののない免税店にご案内いただきまして
1時間後に集合!と告げられるも
小腹のすいた私と母は免税店を飛び出し
向かいの食堂で、マイペースに
キンパ(海苔巻き)+
おでんの汁(スープを要望したところサービスで出してくれた)+
トッポギ(おかずとおやつの境界線にある甘辛のお餅)に
ほっこり舌鼓を打ったのでした。


そうこうするうち
12時に税関を出たのに、ホテルに着いたのは15時30分!
もうすぐ今日が終わってしまう!とばかりに
向かったのは広蔵市場(カンジャンシジャン)。
嵐の日にありがたいアーケートの市場には
布といったら布布布布布布布布布布布布布布布布布。
乾物といったら乾物乾物乾物乾物乾物乾物乾物乾物。
中央分離帯的島におばちゃんが切り盛りする屋台屋台屋台屋台。
生地が買いたいといっていた母は
(←途中から実は布団が買いたいとか言い出す)
いろいろ見回ったものの、とどのつまり
「どれもきれいなんだけど、日本では着られないかも」とのたまい
結局ケジャン(ワタリガニを漬け込んだの)や
ピンデトッ(豆のチヂミ。市場の名物らしい)をさんざん試食し
続く市場を引き続き散策。


ボタンボタンボタンボタンボタンボタンボタンみたいな市場や
ビーズビーズビーズビーズビーズビーズビーズみたいな市場や
裏地裏地裏地裏地裏地裏地裏地裏地裏地裏地みたいな市場を通過。
どうみてもアパレル業界人が材料を買いに来るところと思われ
日本人はひとっこ一人いませんでしたが
母も私も雰囲気を満喫。


そうこうしている間にどしゃ降り。
傘もふっとび始め、道行く人も雨宿りする天候に
途中若者しかいないカフェでコーヒーをいただき
ふたたびほっこりしつつも作戦会議。
早めの夕飯に踏み切ることに。


そこで、市場への道すがら偶然出くわした「タッハンマリ横丁」に戻り
タッハンマリをいただくことに。


タッハンマリとは鶏丸一羽の意味だそうで
水炊きに似ていると、ものの本には書いてありますが
ぜーんぜん違う!
下ゆでをしたひな鳥が洗面器いっぱいのスープの海に。
そして葱と小一個分程度のじゃがいもと一緒に
フツフツと炊く。
味付けにものすごい量のニンニクと
塩控えめで浅漬けなんだけど酸味が効いた古漬け風キムチを
スープに投入しさらにフツフツ。
つけだれにはヤンニョン(唐辛子ベースの合わせ調味料)
醤油、酢、からしを混ぜ、スープでのばして
ひたすら鶏と葱とじゃがいもとキムチをハフハフいただき
残ったスープでトック(餅)やお米、うどんなど
お好みのものでしめるというもの。
参鶏湯よりさっぱりしつつピリリと辛くて
スープに入れたキムチがどんどん味を変えるので
飽きないし、日本人向けだと思われます。
そういう料理。


・・と、タッハンマリ横丁は
タッハンマリ専門店がずらっと軒を連ねる裏路地で
どこにしようか?と迷いつつも
NEW OPEN!と書かれ、お花もあって新装開店とおぼしきお店に
どんどん人が吸い寄せられるのを発見!
野生の勘にまかせて、思い切ってGO!


店内は既に7割方埋まっていて(日本人皆無)
8人くらいの長テーブルに相席することに。
・・タッハンマリ専門店では何も頼まなくても
勝手にタッハンマリセットが運ばれてきます。
卓上に置かれたお盆にキムチやにんにくが載っていて
いつスタンバイしてくれるのかなぁとワクワクしていると
おもむろにお店の人がお盆をとりあげ
現る「洗面器」と「鶏」!
目の当たりにしたその大きさに
「食べきれるかなぁ・・」と腰がひける母と私。


ビールを頼み、フツフツ沸くのを待っている間に
ヤンニョンなどによるソースの調合を開始。
ボール一杯くれたヤンニョンをなめてみたところ
・・・・・辛!!
ほんの小さじ分をつつましく母と私の小皿に入れ
辛さを中和するために酢多めをとぽとぽといれ始めたところ
お隣でご飯終わりかけだった3人のうちの一人のおじさんが
「あーダメダメ!」とばかりに私達のソースづくりに参戦。


まずは、ヤンニョンをお玉いっぱいに母の小皿に投入する。
私が「あーーーーーーーー!!!」と思いっきり叫ぶと
おじさんの連れのご婦人方2人が
「日本人だから辛いの無理じゃない?」とたしなめてみたり。
(*ここからの会話はすべて私の想像によるものです。
ハングルのみで話しかけられたので
ほんの単語と身振り手振りでやりくりしております)


しかし、このおじさん、ほーんとに親切で
鶏をぱっちんぱっちんはさみで切ってくれたり
あくをとってくれたり
キムチは味付け用だけどつまんでもいいぞ、と
おかわり(無料)を注文してくれたり。


やがて、会話は進み、ご婦人方が自己紹介を始める。
どうやらおじさんの隣のご婦人が奥様(夫婦といっていた)
そして私の横に座っていたご婦人がその奥様のお友達(チング)らしい。
なので、私も自己紹介。
オンマ(母)です、と言ったら
みんな口を揃えて「顔が似てるからすぐ分かるよー(*妄想会話)」と
乾杯を始めてみたりして。



はい。↑タッハンマリと格闘する母。
だいぶキムチが入って赤いですが、最初は透明のスープです。
このエプロンもおじさんが貸してくれました。(お店のだけど)


もうご飯終わりかけだった3人は
私達のご飯半ばで帰られましたが
最後はみんなでハグして握手して挨拶して。
この隣人たちのおかげで
とーーっても楽しい夕飯になりました。


多分、隣のテーブルを見て
ヤンニョンに恐れをなしている日本人に
「なってない!!」と世話を焼いてくださったのだと思われます。
確かにおじさんの調合してくれたソースと鶏をあわせると
絶妙な感じだった。とってもおいしかった。


それから3人の後に入ってきた若いカップルが着席。
どんな風にソースつくるのかなーと見ていると
・・ボール一杯のヤンニョンで土手作り始めたよ!!
・・そしてみるみる間にヤンニョンをおかわりに行く彼氏!!
・・うーむ。このスタンダードだと
私達はかなりなってなかったかもね、と母と爆笑しました。


そして、最後はうどんでしめまして。
気付くと、鶏と洗面器一杯のスープまで完飲!!
自分ながらびっくりしましたが
しっとりした鶏+激ウマスープ
さらにビールとマッコリでどんどん進んで
あっという間に2人の胃袋におさまりました。


さらにお会計は2人分で2000円ほど!安っ!!
(タッハンマリ+うどん+ビール一本+マッコリ500ml)
京都支店を強く希望します。



他にも10年ぶりの友達との再会に
梨花女子大の彼女が担当した巨大大学施設内の中華でご飯食べました。
図書館とか映画館も入っている施設で、ホテル並の中華でした。)
ノンストップでしゃべったり。


母は何が一番面白かったかと言うと
梨花女子大と昌徳宮だそうです。
・・って、結局建築なのか、母!


梨花女子大のECC(その施設。仏人建築家ドミニクペローが設計)を
彼女が案内してくれたり
お嬢様大学らしくこぎれいにしている女子大生にうっとりしたり
(しかし現れた教師である友人は相変わらずジーンズ!)
昌徳宮もまた日本の寺社仏閣とは違う趣で
品のある田舎風の韓国住宅をしのばせる一角が
もともと離宮だった雰囲気を漂わせ、特にいい感じで
そういうこと話しながら見たので印象深かったのかもしれません。


旅のことを話し出すとまったくもって止まりませんが
こんなに近いことですし、
また行ければいいなぁと思いました。
今度は田舎でしみじみのんびり過ごしてみたい。



そんなこんなでゴールデンウィークがやって来まして
一足先にお休みしたわたしとしては大変恐縮ですが
今度は置き去りにした夫と
またしても小旅行に出かける予定です。(国内です)


仕事もしっかりガンバリます!
ではでは!