May you share in the adventure of the making!


長らくごぶさたしておりました。こんにちは!
桜もすっかり青々と。初夏の薫りすらの今日このごろです。



はい。
すっかり事後報告ですが、まずは近況報告から。
サロン、とうとう完成、3月に引き渡しをいたしまして、
4月12日(日)はお施主さんである岡本三千代さんが主宰する
万葉うたがたり会のオープニングコンサートに出かけてきました。


お客様がお昼を召し上がっていた時間と
一時スタートのコンサートとの入れ替えの間をねらって出かけ
ご挨拶とほんのちょっと様子を見せていただく(音を聞く)つもりが
フルでコンサートを見せていただくことに!


結果、すっかり感激してしまい、涙うるうるでした。
CDとは全然違います!ビデオとも全然違う!
あのスケール感と住宅のリビングのような雰囲気がピッタリの
まさに「サロン」がそこにありました!
博物館や美術館でショーケース越しに作品を眺めるのと
実際に手にとってみるのとは全然違うように
「ライブ感」がとても価値あるもののように思えました。
本当に楽しかった。


ちなみに、コンサート銘打ってありますが
普通のコンサートではありません。


もともと音楽の素養のあった岡本さんが
ご自身が感銘をうけられた
万葉集のその時代、その場の空気感、リズムを伝えるために
万葉時代さながらのきらびやかな衣裳で
万葉集にメロディーのある曲をつけて
ピアノやフルート、ボーカルなどで演奏されます。


メロディーは、雅楽とかそういう堅い伝統的なものでなく
万葉集のその句、その句の気分を岡本さんが捉えられた
いたってモダンなもの。


また、曲と曲の間には
岡本さんのトークが入ります。
その万葉のうたの背景や自分との関わり、エピソードを
具体的で素直な言葉でひもとくそのお話が興味深く、絶妙でした。
コンサート全体にリズムも出ますし。
まさに、ワークショップだと思います。
とても完成度が高かった。


その日のうたがたりのコンサートの前には
ボーカルをされている山口ひとみさんのミニコンサートがあり
アコーディオンを伴奏に古今東西の歌をうたわれたのですが
ソプラノの美しい声の響きが
サロンの「教会」っぽさをさらに引き出して
からしみじみしました。
うん。楽器のような響きをもつインテリアに仕上がりました!


2001年に長谷川逸子事務所でお手伝いさせていただいた教会オペラ
「カーリュー・リバー」のことを思い出しました。
ベンジャミン・ブリテンが初演をしてから
オーフォード教会での初の公演ということで
すごいプレッシャーだったこと。
しかも裏方が日本人、表方がイギリス人で
すべての人の橋渡しをした私は走り回ってクタクタになったこと。
だからこそ一層楽しく感じられた
衣裳やマネージメントスタッフとのコテージでのイギリス田舎合宿。


最後の公演は本当に素晴らしくて
イギリス方スタッフが用意してくれた本来はお客さま用だった一等席で
最初から最後までを初めて通しで見せてもらって
(それまでは袖で仕事しながら片耳で聴いていた)
お客さんにもきちんと届いて楽しんでいただいていることが伝わってきて
自分自身もすばらしい音の響きに感動して
そうしたら、いろんなことがいっぺんに吹っ飛んで
隣にいたピーター・クックにハグされて(←実はこちら世界的建築家)
「well done! good job!」とねぎらってもらって
ほとんど犬の遠吠えみたいに泣いてたなー、とか。


実際、最後に岡本さんが順にメンバーを紹介されて
これからこのサロンでサロンコーディネーターとして運営にも関われる
山寺さん(設計中も大変お世話になりました!)のお話を聞いたら
本当に胸いっぱい、感無量で、
Oops!もらい泣き。


しかし、おっしゃっていたように
これからこそが建築にとってもスタートだと思います。
これからTSUBAICHIさんがどんな風に動いていくのか本当に楽しみで
これからもエールを送り続けたいなーと思いました。


・・と、最後になりましたが
実は事務所のウェブサイト、アップしました。
ちょこちょこマイナーチェンジはしていたものの
(もっぱらトップページのみ)
実に2年ぶりの更新です。
まだ着手できていないところもあるのですが
季節のものということもあるので
この音楽サロンTSUBAICHIさんも
最新プロジェクトとしてアップしています。
写真は入交佐妃さんに撮ってもらいました。
またよかったらご覧いただければ幸いです。



久々にブログを更新すると
書きたいことがありすぎて、しっちゃかめっちゃかになってしまいますが
今日はこの辺で。


しばらくのんびり過ごすつもりが
また新しいプロジェクトに参加することになりそうです。
今日は初の打ち合わせ。
ワクワクします。


ちなみに、今日のタイトルは大好きな陶芸家ルーシー・リーの言葉。
ものづくりって、すばらしい!


ではでは!