フと7は似ている


2月上旬〜中旬の現場のガンバリによって
メインの工事がほとんど終わりました。


ガラスも入った。
1階の塗装も終わった。
照明バトンも入った。


今日、明日くらいで床フローリングが張り上がって
建具が入って
来週早々にキッチンやトイレの機器が入って
クリーニングしたらもう終わりです。
・・と思ったら急にジーンとしてきた。


写真は奥のアールの壁と照明バトン。
天井に向けたアッパー(蛍光灯)の間接照明は
色温度も、ふわっと感もちょうどよく
屋内にいながら自然光に近い雰囲気でできあがったように思います。
イメージに近い感じに仕上がったかも。




懸案だった音の問題も
自分の耳で聴いてみて、大丈夫だと思いました。


前の事務所での本格的な音楽ホールをつくる過程で
音響設計の専門家がいかにきちんと計算やら実寸模型テストやらしていても
結局、実はできあがってから調整できるよう
しっかりちゃっかり保険をかけた予算組をしていて
実際にできあがったものの中で測定をしながら
吸音板をこっちに張ったりあっちに張ったりしながら
微調整するのを見ていたので
そういうことができない現場ではどうしたらいいのだ!?と
思っていましたが。


一番ほっとしたのが
現代建築特有のしらじらしさや冷たさ
また内装特有の鬱積とした洞窟っぽさが
感じにくいのではないか、ということ。
(多いにひいき目で見ていますが)


それは、すべての機能、性能をクリアした上で
自分の中でひそかな目標としていたところなので
じんわりうれしくなりました。



前回ルイス・カーンのことを書きましたが
今生きている建築家では
私はアルヴァロ・シザが好きです。


よーく見てみると
すごいディテールだったりしていても
「オレがんばっちゃってます!!!」感が全くないさりげなさ。
のびのびゆったり大きくありながら
その土地独特の空気感も持ち合わせつつ
まぎれもなく現代建築であり
それでいてシザ先生らしさがにじみ出しているところが
あこがれます。


それから、
私の独断と偏見の憶測以外の何ものでもないですが
シザ先生は、デザインで同じ状況の2つの選択肢があるとすると
かっこよすぎ、決まりすぎたものよりも
プププとしたくなる茶目っ気をとると思います。


そういう抜けがカッコイイと思う今日この頃。
これがアラフォーなのか。



音楽でも建築でもそうですが
大切なものはいろいろあれど
「楽しい」という感覚が
すべてのものづくりの根本かもしれません。


現場からのお届けも
本当にもう残りわずかです。
では。